パチスロ恋愛小説「リプレイ」

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感動のラブストーリー😭






パチスロ恋愛小説

リプレイ





岐阜の中心部から少し離れたパチンコ店「キクヤ穂積店」は、彩花にとって特別な場所だった。

大学生の夏、友人に誘われて初めて足を踏み入れたその店で、彼女は直樹と出会った。

直樹は岐阜出身の会社員で、休みの日はいつもパチスロに明け暮れていた。

たまたま直樹の隣に座った彩花は、さっきまで隣にいた友人から打ち方を教わったものの、まだ慣れない手つきで打っていた。

ATが駆け抜け、

「なんなのよ、もう!」と怒る彩花

「初めて?」直樹が話しかけてきたのは、彩花が台のレバーを連打しているときだった。

「全然ダメだよ!この台!」と毒づく彼女に、彼はくすっと笑った。


「コツ、教えよっか?」

「レバーはそんな激しく叩いたらダメやで。そっと優しく叩かんと。」


直樹が微笑みながらそっと彩花の台のレバーを叩くと、リールが逆回転した。


まるで世界が一転したかのように。

その日から二人はキクヤで会うようになった。

負けても笑い合い、勝ったときは一緒にラーメンを食べに行った。

彩花は直樹の岐阜弁の柔らかい響きに心を奪われ、直樹は彩花の明るさに癒された。

やがて彩花は岐阜の大学を卒業し、親の勧めで地元の福岡で就職。

直樹は岐阜に残り、二人は遠距離恋愛を始めた。

約束は「月に一度、キクヤ穂積店でデート」


彩花は新幹線に乗り、直樹が車を飛ばせば二人の距離は縮まる。

スロットではいつも負けてばかりだった。「ほんと、どっちも下手くそだな!」と彩花が笑えば、直樹は「でも、楽しけりゃいいじゃん」と返す。

二人の間には、いつも笑顔があった。

彩花には夢があった。「いつか結婚するときは、キクヤ穂積で前撮りしたいね。パチスロ台の前で、二人でピースしてる写真!」

直樹は「ダサいけど、いいな、それ」と笑いながら頷いた。

キクヤの眩い光と騒音の中で、二人は未来を夢見た。

ある日の出来事

直樹がAT消化中で、彩花がそれを待ってたとき

直樹「彩花!お待たせ!飯行こ!」

直樹「ん?お客様の声?何書いてるの?見せてよ!」

彩花「ダメ!内緒!」

直樹「いいじゃん!ケチ!」

彩花「ダメ!はいもう投函したよぉーだ」

直樹「どーせ!出ないだの、店の悪口だろ」

彩花「違うよぉ〜、そんなんじゃないよぉ」

直樹「ま、いっか!飯行くか!今日は結構勝ったからなぁ、なんでもいいぞ!」

彩花「やったー!お肉ー❤️」









だが、3年目の冬、直樹の連絡が途絶えた。仕事のストレスと将来への不安が彼を押し潰していた。

さらにはパチスロを打ち散らかし作った借金、、、

ある日、彩花に一通のLINEが届く。

「ごめん、俺、ダメかもしれん。彩花は幸せになってくれ」

理由も告げず、彼は姿を消した。キクヤ穂積店で待つ彩花の前には、ただパチスロの音が響くだけだった。

雪が降る駐車場で、彼女は静かに涙を流した。




それから2年後の春、彩花は福岡で懸命に働いていた。

岐阜には行かなくなったが、直樹との思い出は心の奥にしまっていた。

仕事にも慣れ、それなりに充実した毎日を送り、

パチスロは嗜む程度に続けていた。

ときどき、ふと思う、直樹が隣にいたらもっと楽しいのに。

ある日、仕事で岐阜を訪れた彩花は、レンタカーでキクヤ穂積店の近く通った。

ちょうど仕事が早く終わって時間に余裕があったことから、虹色に輝くネオンの光に吸い寄せられ店内に入ると、懐かしい音と光が彼女を迎えた。

彼と出会ったのは、あの島だったなと、店内の一番奥のコーナーに向かう。
確か私が誕生日7/15だから715番台に座って、彼が誕生日7/16だから隣の716番台だっけ。
懐かしいなと島の中に入っていく。
すると、驚くことに、716番台に座る直樹がいた。

「彩花…?」 彼の声は震えていた。


「なんかここにくれば彩花に会えるような気がして最近、毎日ここに座ってたんだ」

直樹は2年間、自分と向き合い、逃げたことを後悔していた。
「あの時、俺、怖かったんだ。負けてばかりの俺が彩花を幸せできるか、自信がなくて…」 彼の目には涙が浮かんでいた。彩花は怒りと懐かしさが混じる心を抑え、「バカ、直樹の負けも私の負けなのに」と呟いた。

二人は台の前で話し込んだ。
直樹は仕事を変え、心を整えていた。

借金も返し、パチスロともそこそこうまく付き合っていた。

「もう逃げねえ。彩花と一緒にいたい」


「もし、このレバオンでリプレイが引けたら俺とやり直してくれないか?人生で最大の賭けだ」

彩花は微笑み、「なら、約束守ってよ。キクヤで前撮り」と答えた。


直樹は笑い、「絶対、ダサい写真撮ろうな」とレバーオンした。




1年後、キクヤ穂積店の店内に二人の笑い声が響いた。

ウェディングドレスとタキシード姿の彩花と直樹が、パチスロ台の前でピースサインを作っている。

店員も常連客も拍手で祝福した。写真には、眩い光と二人の笑顔が映っていた。

「負けても、勝っても、一緒ならいいよね?」彩花の言葉に、


直樹は「いや、ずっと一緒にいれば、それはもう勝ちなんだよ」とつぶやいた。

キクヤ穂積の虹色のネオンは、今日も二人の後ろ姿を照らしている。

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