
「娘よ。結婚おめでとう。」
「さっき、ともに歩いた頂ロードで昔のことを噛み締めていた。バイツッ!」
「お前は小さい頃、家スロのジャグラーのブドウが揃うだけで
『ブ!ブ!ブ!』って舌足らずな感じで喜んでたよな…」
「可愛かったな。ケーンって叫ぶリンくらいに」
「それがなんだ…いまや…
いつのまにか高単価、高設定のヴヴヴをツモりよって!示唆あったんか?示唆は。指定台なんか!?おんっ? 」
(ここで会場にハラキリドライヴの効果音が鳴り響く)
「今日はお前にとって設定6のような日だ…
いや、まさかのAT直撃からそのまま上位AT突入みたいな…
いや、弱いな、オスイチフリーズあざすっ!のような日だ!
このまま一生ATが終わらない人生であるように父さんは祈ってるぞ!」
(新郎の方を向いて)
「新郎くん、聞いてくれ。
君は今、非有利区間の朝イチ0ゲームの状態だ …つまりこれから勝負の大海原に漕ぎ出すわけだ。海物語だ。君はサムだ!
長い人生だ。浮き沈みはあるだろう。
特に今の時代荒いからな。
この先、たとえ冷遇状態になったとしても、愛と根性とヒキでなんとか出玉を増やしていく、
それが男のスロット…いや、男の人生ってもんだ。」
「ただし新郎くん、約束してくれ。
ミミズは絶対に作るなよ。ミミズだけはやめてくれ。殺意が湧く。とにかく有利区間を切断して軌道に乗せるんだ!」
「娘と必ずこの結婚生活をコンプリートしてくれよな…」
「そして、二人にお願いがある。わしのエンディングは孫に囲まれて拳を天高く突き上げて昇天することと決めてある。
リン、バットにアミバ、名前も考えてある。よろしく頼むよ…」
「最後にもう一度、娘よ、聞いておけ。
もし差枚がマイナス2000枚になったら即ヤメだ。 帰ってくるんだぞ。父さんの家にはまだあのジャグラーがある。GOGOランプ点けてあげるからな…… ぐすっ!
(泣きながら)いつでもペカらせてやるからな……!」
「それじゃあ会場の皆さん、ご唱和ください!
新郎新婦に……
『運命の……!』
会場「運命の……!」
『一劇を……!!』
会場「一劇を……!!」
『叩き込めぇええええええ!!!!!』」
3
2
1
…
ピルピルピルドゴゴゴゴゴゴ!!!!!
(花吹雪+銀テープ発射)
会場全員スタンディングオーベーション!!
娘「恥ずかしいから、やめて」


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