最近、どうもAT(アツい展開)がなさすぎる。
地元の友達や周りの同期はみんな結婚して、合コンのお誘いもなし。職場の新人の女の子も彼氏持ちときた。マッチングアプリも10戦10敗。俺の人生収支はもうボロボロだ。こんなときこそ、期待値稼働だ。
そこで俺は考えた。一番荒れてて、誰もが設定判別を諦める領域。
そう、婚活パーティーだ。
俺は結婚という名のAT間、既に1800Gハマっている。しかし、ここからが勝負だ。2000Gの天井狙いからのビッグウェーブを掴む!俺の婚活理論は確立されている。
ハマった分はワンチャン取り返せる!いまヒキが溜まってるはずだ!
いやっほい!それじゃいくぜ!
婚活パーティー会場に到着だ。
ここまで来るのに登録料もろもろ20万円はツッパしている。
やけに小奇麗なスーツを着た量産型の男たちが並ぶ中、俺はいつものスタイルで入場だ。(ガルフィーのスウェットにキティのサンダル、もり田キャップ。俺はやつらとは違うんだと、格の違いを見せつけないとな😏)
司会「それでは男性7番さん、自己紹介お願いします!」
俺「えー、すろたろうです。歳は激アツゾロ目の33歳。好きな機種は革命機ヴァルヴレイヴとからくりサーカスです。最近は東京喰種も好きです。今日は君たちをバイツッ!なんつってwww」
女性陣「???(ざわ…ざわ…)」
司会「あ、あの、趣味とかお願いします……」
俺「趣味は天井狙いとリセット判別です。現在結婚というAT間が1800Gハマってまして、ここからが勝負だと思ってます!革命の光が見えるっ!みんな俺についてこい!」
女性陣は完全にフリーズしている。
これが魔の「無反応のテーブル」ってやつか。
しかし、諦めない。
俺は高設定を信じて粘る男だ。
必要なのは、設定6の安定感を持つ女性だけだ。
ホール稼働で身につけた選別眼で今日はガチヅモしてやる!
隣に座った、一見「設定4」(そこそこ安定)に見える女の子が勇気を出して話しかけてきた。
女の子「パチスロやるんですか?私も実は好きなんです。」
きた!
これは対象機種だね!
ワンチャン6の可能性もあるし、少し判別するか。
女の子「えっと……年収は?」
俺「設定による」
女の子「は?」
俺「設定6なら年収1000万確定です。君は初心者?判別できないの?」
女の子「…はぁ」
俺「君は設定4だね。悪いけど設定6にしか興味ないよ」
女の子「設定6って何よ?そんなのあるわけないでしょ!バッカみたい」
俺「いる!知ってるか?設定6は存在するんだ!俺が求める設定6の女の子は、期待値と収支が安定してる。顔面偏差値65↑、年収600万円↑、浪費しない、家事も完璧、旦那はパチスロ・アニメ・ゲームOK、常に笑顔の最高優遇テーブルを持ってるんだ!それを探し出すのが俺の趣味だ!」
女の子「は?誰にも相手にされてなくて可哀想だから話しかけてやったのに。なにその態度?じゃあね」
なんだよ、設定4のくせに冷遇かよっ
そんなのこっちから願い下げだ!
ここで司会者が青ざめた顔で近寄ってくる。
司会(小声)「もう退場でいいですか……」
え?なに言ってるんだ?まだ投資を回収できてないぞ?
俺「まだだ!いまゾーン中なんです。まだ50G以内の当選チャンスあります!!このパーティー、ガセなしですもんね!?もしかしてさくら!?遠隔!?ああん?」
俺(大声)「このパーティーは遠隔してるぞぉおおおおおーーー!!!」
司会(大声)「出禁です!強制退場という名のペナルティです!」
こうして、俺の婚活パーティーは天井単発台パン出禁(強制退場)で幕を閉じた
会場を追い出された俺は、夜空を見上げながら、ある事実に気づいた。
俺は設定6の女性を探していたが、そもそも、俺自身が女性陣から見て「設定1据え置きの男」として処理されていたのだ。
低年収で趣味がパチスロ、会話が成り立たない。これはまさに低設定の挙動。
チクショウ!やつらのほとんどはリセット判別で俺を見切っていたのだ。
いや、リセット判別すらせず打ってみることすらしなかったのだ。
その帰り道で俺はホールに寄った。
そこには俺の心境そのままのような、0ゲームで放置された
『Lわたしの幸せな結婚PN』があった。
俺は泣きながらそれを打った。
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リセットもされてなく、据え置き天井直行単発
背中のガルフィーも泣いていた



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